季節の天ぷら

椎茸の天ぷら 美味しく揚げるポイントとは?

皆様こんにちは!

今日は、椎茸の天ぷらの美味しく揚げるポイントを紹介します。

9月に入って、きのこ類が美味しくなってくる時期ですね。

2種類の椎茸 原木椎茸と菌床椎茸とは?

まず椎茸ですが、菌床栽培と、原木栽培の2種類あります。

菌床栽培とは、おがくずを固めたブロックに、種を入れ、人工的に室内で育てていく栽培方法です。

3か月~6ヶ月位で収穫出来るので、入荷が安定しているのが特徴です。

原木椎茸とは、クヌギやコナラという木を1m位に切り、穴をあけ、そこに椎茸の菌を打ち込み、自然の中で育てていく方法です。

直射日光が当たる場所は避け、木漏れ日が差し込む所に立て掛けておくのです。

湿度なども決まっておりますし、雨も必要とするので、雨が降らない場合は、水を与える必要もあります。

風通しなども考えながら、立て方にも気を付けて、育てていくのです。

そんな原木椎茸は手間を惜しまないので、収穫出来るまでに2年位掛かるのです。

時間は掛かりますが、香りや、うま味は抜群の美味しさを誇るのです。

美味しく椎茸を揚げるコツ

初めに状態の良い椎茸を選びましょう。

良い椎茸は、じく部分が太く、かさが開ききっておらず、茶色なんですが、白に近いような色をしています。

左がかさが開ききっていなくて良いもの

僕が考える椎茸の美味しいとこですが、ジューシーなうま味、香り、肉厚な食感だと思っています。

この美味しさを上手く残しながら揚げていくのが、とても大事なところです。その為には、

  1. 揚げすぎなこと
  2. 温度を高くし過ぎない事
  3. 空気の入った粉を作る事

この3つが大事になってきます。

椎茸というのは、水分をたくさん含んでいます。

たくさん含んでいる為、時間をかけて揚げたくなりますが,そうすることによって、うま味、香り、食感が全て飛んでいってしまいます。

この水分の中にも、うま味や香りが含まれていますので、揚げ過ぎる事によって、これらの成分を損なう事になるのです。

温度を高くしない理由として、油が悪くなる事と、早く水分が抜けてしまい一番良い状態までいけない事、衣に焦げが出てしまう理由があります。

胡麻油は、いくら熱には強いといっても、いくらでも耐えらえる訳ではありません。

油が悪くなる原因は、たくさんあるのですが、高温で加熱を続けると直ぐに悪くなりますので、注意が必要です。

早く水分が抜けるのは、必ずしも悪い訳ではないのですが、まだ椎茸が一番美味しい状態では無いのに、周りだけ火が入り、中の水分が完全に抜けてしまい,カスカスの状態に、なるのは、良いとは言えませんね。

衣に焦げが付いてしまう事も、悪い事ではないですが、椎茸には必要ないかなと思います。

香ばしさというよりも、うま味と香りの方が大事だと思いますので。

空気の入った粉を作ることによって、サクサクとした食感が残り、軽い天ぷらを揚げる事が出来ます。

この辺りを意識しながら揚げていきたいと思います。

椎茸の揚げ方

汚れがあったら、リードペーパーで落として下さい。

椎茸を濡らしてはだめなので、乾いた物で汚れを落とします。

まず椎茸のじくを切ります、根元から切ってしまってもいいのですが、じくも食感があり美味しいので、少し残して切りましょう。

切り落としたじくは、スープに入れても良いですし、炒めても良いです。

佃煮にしても美味しく召し上がれます。

今回改めて揚げて知ったのですが、椎茸に切り込みを入れると美味しくなります。

おそらく、切り込みを入れるため、水分が蒸発しやすくなったと考えられます。

この後お伝えしますが、あまりおもて面は、揚げないので、水分が出やすくなった分、ジューシーに感じられるのではないかと思いました。

切り込みを入れるのは、見栄えだけの為ではないのですね。

切り込みをいれた椎茸

打ち粉を椎茸全体につけましょう。

これで、水分が跳ねる事も、ある程度防げます。

油の温度は、160℃~170℃位で良いと思います。

粉を付けていくのですが、全体に付けるのではなく、おもて面は、周りだけしか付けません。

全体に付けても良いのですが、パット見た時に椎茸だと分かるようにしたいので、周りだけに付ける感じです。

周りだけ付けて上の部分は付けない

じくの面を下にして、揚げていきます。

最初は、衣の水分が飛び、激しく気泡が経ちます。

すぐに衣が固まり、椎茸の水分が飛んでいく訳ですが、おもて面3:裏面7位の割合で揚げていきます。

おもて面のかさの部分の水分を残したいので、おもて面はあまり揚げないイメージです。

ただし、全く揚げない訳ではないので、適度にひっくり返しましょう。

ひっくり返すと、逆面の溜まってる水分が跳ねてバチバチと跳ねますが、これは仕方ないので、そこまで気にしなくて良いです。

そのために打ち粉をして抑えてますので。

全体的に火が入ってきますと、椎茸の深くにある水分がでてきて、バチバチと跳ねるようになってきます。

ここまできたら揚げ頃ですが、揚げる前に必ず一回、ひっくり返して下さい。

油切れを良くする為です。

あと揚げごろの目安は、天ぷらが軽くなっています。

これは、食材の水分が抜け、軽くなっている為であり、取り出す時の注目ポイントです。

泡の出方も変わってきます。

最初は、大きな気泡の泡が出てきますが、段々と小さな泡になってきます。

間違えやすい事として、泡の出方が早くなる事がありますが、これは、油の温度が高くなってきたら、泡の出方も早くなるので、必ずしも正しいとはいえません。

まとめますと、パチパチと音がなってきて、天ぷらが軽くなり、泡の大きさも小さくなってきましたら、揚げごろと考えて下さい。

なかなか難しいかもしれませんが、椎茸は天ぷらに本当によく合う食材で、とても美味しいので、是非一度試して頂きたいです。

アレンジ天ぷら 椎茸の海老詰め

椎茸の裏側に海老のすり身を入れます。

ちょっと変わった天ぷらですが、かなり美味しいです。

海老は、何でも良いです。

皮を剥いて、包丁でたたき、少しの塩と酒で少しだけ伸ばします。

それをじくの部分に入れるだけです。

揚げる時は、両面に打ち粉をして、温度は同じくらいで、揚げていきます。

椎茸だけを揚げるよりかは、揚がるのに時間が掛かります。

海老と酒が入っている分、水分がかなり弾けて、パチパチと常に音が鳴るため、揚げごろの判断としては、泡の出方や、軽くなったかを確認すると良いでしょう。

椎茸に限らず、きのこ系は、今からどんどん美味しくなってくるので、色々な天ぷらを試してみるのも良いかもしれませんね。

それでは今回はこれで!